高齢化が進み、客足が遠のく商店街に寂しさを感じていた若者が、居酒屋で先輩方から聞く言葉は「昔の朝日町は賑やかだった」と言う話ばかりでした。少なくなった飲食店も、「昔は割烹があったんだぞ!」と語り、今は2件しかないスナックも「昔は多くの飲み屋が並んでてな、この通りは親不孝通りと呼ばれたんだ!」と今では想像できないような昔話を聞き、いつからか若者たちは、そんな昔の朝日町を見てみたいと思うようになりました。
そこで若者たちは、空き店舗となった昔の店先を借用し、「店が少ないなら店を呼ぼう!」と考え、昔の賑わいを復活させるため、「復活!朝日町商店街」を開催したことがきっかけです。
2014年12月、冬の寒い時期での開催を皮切りに、2020年現在、計6回開催しており、年々来場者が増加しております。
天塩岳の麓に位置する朝日町は、魚を売る行商が最後に立ち寄る場所であったと言われています。そのため、魚は塩や酢でしめることで長く保存出来るようにしていました。そのため朝日町では笹寿司を食べる文化が根付いており、運動会などの晴れの日にはお母さんやおばあちゃんが笹寿司を作ってくれたと言います。ですが最近では作り手の高齢化や食文化の移り変わりとともに、笹寿司を作る家庭が減ってきておりました。そこで復活!朝日町商店街では、このように住民から愛されたソウルフードを絶やさぬよう、イベント当日には復活商品を販売しております。
商店街の衰退と共に増え続ける空き店舗を復活させるため、イベント当日は空き店舗を借用し、希望者に出店いただいております。 高齢者が多いにも係わらず、地域から服屋さんが無くなったため、高齢者は普段20㎞離れた士別市街まで服を買いに出なければなりませんが、イベント当日は服屋さんも朝日町に出店していただけるため住民から非常に喜ばれております。このように朝日町で普段買うことが出来ない物を買えることが魅力の一つであり、需要を感じていただいた事業者さんに新規創業いただくことを目標としております。なお、イベントを通じて空き店舗であった旧ラーメン店にカフェがオープンしました。
今後は店舗の復活により、朝日町商店街の賑わい復活に繋がるようなイベントを企画して参ります。